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壇蜜のもっとハァハァしてる? [ぴんぼけ]

「あるといいな」がなかった悲劇

★其ノ百参拾四

2016.01.22


あっと思ったときにはすでに遅し…ということはありませんでしたか【拡大】

 めったに使わないけれど、あると「何かあったらきっと助かるなぁ」としみじみ思うもの…。そんなモノを発見するとうれしい気持ちになります。建物内にある「底のペダルを踏むと水が出てくるアレ」や、本屋さんに置いてある「本棚の高い位置にある本を取る用の踏み台」、ホテルや旅館の洗面台に置いてある「シャワーキャップ」などなど、選出したらキリがありません。

 最近では、駅構内やオフィス内にあるお手洗いの個室に付いている「コートや荷物がかけられるフックや棚」にありがたさを感じずにはいられません。あの小さな「かけ場所、置き場所」があるだけで、用を足す際に「コート置かなきゃ」「荷物どうしよう」と焦る可能性がほぼゼロになるのですから。

 たいていタオルやポーチだけを持って、お手洗いに行く私でもこう感じるということは、毎回のように「ありがたや」と心で手を合わせている方々もきっと多いことでしょう。

 思えばフックや棚がないお手洗いで、数品のモノを「亡きもの」にしてしまった経験が、そういう思いを抱く要因かもしれません…。

 ついうっかりポケットから転げ落ちる、口にくわえていたものを離してしまう、手に持っていたのに落っことす…。責任はおっちょこちょい全開の私にありますが、「せめて置き場所があれば」と思わないことには自分を保っていられなかった若き日の気持ちも察していただけたら幸いです。

 タオルやヘアゴムなどはまだ諦めがつきます。携帯電話や財布はもう…、何というか…。「どうしたらいいか、分からない」とは正にこの状況なのかと思い知りました。

 用を足した後、自動洗浄装置が反応し、ザーッという流水音とともに流れていく、わが携帯電話に遭遇したことがありますが、ポケットからこぼれ落ちたという現実を受け入れられず立ち尽くし、「あぁ…」しか言えなかった記憶が。

 まさに20歳の冬、私が大学内で起こした「トイレでの衝撃」。成人の日を迎えると数年に一度は思い出します。その後、携帯電話を便器から取り出し、一応洗面台で洗い、修理に出した次第です。もちろん再起不能でした。防水携帯が開発される前の、むかーしむかしのお話でした。

 ■壇蜜(だん・みつ) 1980年12月3日生まれ、秋田県横手市出身。本名・齋藤支靜加。158センチ、B85・W60・H89。昭和女子大卒。2月27日スタートのNHK総合「恋の三陸 列車コンで行こう!」(全3回)に出演。レギュラー出演は、NHK Eテレ「恋する百人一首」(全8回、月曜午後9時半)、同「テレビで中国語」(火曜午後11時)、BS日テレ「久米書店~ヨクわかる!話題の一冊」(日曜午後6時)。BSジャパン「にっぽん真発見」(日曜午後9時)ではナレーションを担当。エッセー集「壇蜜日記2」(文春文庫)も好評発売中。

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