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“ふんどし女子”増加 [ぴんぼけ]

“ふんどし女子”増加 「身体にやさしい」  あの壇蜜も愛用

奧のマネキン人形に付けられているのは人気キャラ「ハローキティ」柄の女性用越中ふんどし。手前には外国人に人気の和柄ふんどしが並ぶ=1月28日、東京都新宿区の小田急百貨店

 古来より主に男性が下着として身に付けてきた「ふんどし」。近年は「締め付け感がない」「リラックスできる」などの理由から、ふんどしを締める若 い女性が徐々に増えているという。タレントの壇蜜さんら著名人にも愛用者がおり、東京都内の百貨店は特設コーナーをおいて販売に力を入れる。“ふんどし女 子”の最新事情を追った。(福田涼太郎)

■売り場の半分が「女性用」

 多くの買い物客が行き交う小田急百貨店(東京都新宿区)。1月28日に設けられた1階の特設会場には、色鮮やかなふんどしが所狭しと並ぶ。

 華やかな原色を使った柄物、肌触りが良さそうなシルクを交ぜ織りしたもの、サンリオの人気キャラクター「ハローキティ」をあしらったものなど、目立つのは明らかに女性用といえるデザインだ。

  形状は2種類に分かれ、ビキニに近いスタイルの「もっこふんどし」と、締めた際に余った布を前に垂らす「越中ふんどし」。それぞれマネキン人形で着用例が 示されており、身に付けた雰囲気が分かるようになっている。女性に人気なのは「もっこ」タイプで、結び方も図解で示されており、簡単にマスター可能だ。

 物珍しさからか頻繁に若い女性やカップルが立ち止まり、「かわいい」など商品を手に取ってみている。そうした中、実際に購入していた会社員の女性(31)に購入理由を尋ねてみた。

 「ツイッターで女性用ふんどしの販売を知ってきてみた。去年も売り場に来てみたんだけど、試す勇気がなくて買わなかった。今年こそはと思って…」

 女性は恥ずかしげに笑った。“締め心地”に不安があったが、興味が勝ったという。

 小田急百貨店広報担当の丹野晶恵さん(38)によると「ふんどしフェア」は、バレンタインデーにあわせた企画で、今年で2回目。2(ふ)月14(とお・し)日が語呂合わせで「ふんどしの日」だったことから、「チョコに代わる変わったギフトを」とスタッフが発案した。

 カップルが面白がって、おそろいで買うことも考え、女性用を全体の3割ほど置いたところ、ネットなどで評判が広がり、思いのほか売れ行きがよかった。

 百貨店内の通年で取り扱っている店舗では、カップルが結婚式の引き出物として大量購入していったケースもあったという。

 「ここまで女性用ふんどしが市民権を得るとは思わなかった。皆さん最初は恥ずかしいと思っても、1回、2回と付けるうち、やみつきになるみたいです」(丹野さん)といい、今年は女性用を5割にまで増やした。

■「締めている感覚ない」

 では、その肝心とも言える締め心地はどうなのか。

 「最初はふんどしと聴いて『えっ…』と思ったけど、締めてみたら想像以上にかわいかったし、付け心地がいい。毎日ではないけど、リラックスできるから夜などに付けています」

 「ふんどし女子」歴1年余りの販売スタッフ、野田実由(みき)さん(27)は、締めていて楽だという点を評価。さらに「おなかを締め付けないから、妊娠したらいつも締めようと思う」と話している。

 広報担当の丹野さんも経験者といい、「ゴムじゃなくて、ひもなので締め付け感がなく、付けている感覚がない」と語る。

  約1万2000人の会員がいる一般社団法人「日本ふんどし協会」によると、最近のふんどしは越中タイプも、もっこタイプも、尻を包み込むような形状になっ ており、従来型と違って尻に食い込むことがないのが特徴。また、ひもで結ぶため、ゴムと違って腰や腹の辺りを締め付けず、体に負担がかからないという。

 もっこタイプは前垂れがないため、タイトなパンツスタイルにも利用でき、越中タイプは腹の前で布が二枚重ねになるので冷えにくいというメリットもある。

 また、デザインもファッションデザイナーやヨガ講師らが手がけ、柄や材質、用途に応じた実用的な形状など、女性のニーズに応じるべく種類は充実している。

 女性用ふんどしの仕掛け人で、同協会の中川ケイジ会長(38)は「今の時代は女性に広がらないと、男性にも広がらない。例えば、男性がふんどしを買って帰っても、それを見た女性から『そんなの付けないで』といわれたら、なかなか身に付けられない」と説明する。

■女子アナ、タレントも

 「ふんどし女子」は女性著名人の中にもいる。

 同協会は「ふんどしの日」を前に、ふんどしを利用していたり、普及に貢献したりした著名人らに賞を贈る「ベストフンドシストアワード」を実施。

 これまで女性部門では、タレントの壇蜜さん(34)やフリーアナウンサーの住吉美紀さん(41)、お笑い芸人「森三中」の大島美幸さん(35)らが受賞。

 今年はニュースキャスターの岸田雪子さん(44)に加え、新たに設置された「ふんどしを締め直して頑張ろうとする人」が対象となる特別賞には、タレントの矢口真里さん(32)が選ばれた。

 中川さんは「ステテコだってカラフルにしただけで『おしゃれ』とみられるようになった。ふんどしもイメージが変われば同じ」と自信を見せ、イメージ戦略も力を入れる。

 最も売りにしている健康面のメリットについてはどうか。

 アイビー大腸肛門クリニック(東京都豊島区)の山田麻子院長は「ふんどしは通気性が良いので清潔。それにゴムで鼠径(そけい)部(両足の付け根) を締め付けないので、リンパや血の流れが良くなり、冷え性にもなりにくい。ゴムが当たる部分の色素沈着も起きない」と太鼓判を押す。女性の大敵である冷え のほか、むくみや冷え太りなど、女性特有の悩みを解決してくれるという。

 ふんどしの普及にとって、障壁となる恥ずかしがる人が多いことについては、「せめて夜だけでも付ければいい。かわいらしいデザインも増えてるし、形は女性が産後や治療時に身に付ける『丁字帯』と一緒だからね」と話し、着用を勧めている。

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