壇蜜のもっとハァハァしてる? [ぴんぼけ]
使わないのに捨てられないモノ
★其ノ百伍拾六
2016.07.01
そういえば、あれもこれも捨てられないわ【拡大】
出かけるときの荷物が他の方よりも多い…、この癖を除いては比較的「モノ」を捨てられる、片付けられる性分だと思います。
帰りが遅くなったり、疲れたりしているときはついつい「うーん、明日にしよっかな」と自分に甘えてしまうこともありますが。わが家に来た方は大抵「あんまり物がないね」と言われるので、女性としては家財道具も少ないほうなのかもしれません。
しかし「多くの家でよく見かけるだろうし、わが家にもあるけど、私自身はほぼ使っていない」という物もあります。
例えばお風呂で座る椅子。まるで銭湯のように「頭痛薬の名前が記載された黄色い風呂椅子」を置いています。かわいいなと思い、インターネットで購入した一 品ですがほとんど使うことなく風呂場に置いたまま。私はどこに腰掛けているかというと床の上…。実家でも風呂椅子を使っていたのに、謎です。
もうひとつ挙げるとすると、ベッド脇に置いてあるランプ。夜、寝床で本を読むことがあるので、読書用としてセットしたのですが、いつまでたっても点灯には至りません。これまた実家では真っ暗な中、読書ライトをつけて本を読むことが当たり前だったのに。
どうやって本を読んでいるかというと、室内の電気をつけて本を読み、寝るときはスイッチをオフにする…。効率とは程遠い行為を繰り返しているのでした。時々、電気をつけっぱなしで力尽きる日もあるため、地球にも優しくありません。
風呂椅子もランプも使わないなら処分することもできます。しかし、昔から当たり前のように行ってきた生活行為を、今は他の行為で代用できたとしても、「昔から使っていたモノ」の面影は残しておきたい気持ちだけは妙に強くて、なかなか処分にふみきれません。
この思いがこじれてくると「捨てられないものだらけ」「片付けられないものだらけ」の生活になってしまうのかもしれません。
現在、こだわりの「旧生活行為助長品」は全部で4つほど。女独り暮らし、世のため人のためにもこれ以上増やさないように気を付ける所存です。
■壇蜜(だん・みつ) 1980年12月3日生まれ、秋田県横手市出身。本名・齋藤支靜加。158センチ、B85・W60・H89。昭和女子大卒。小説デビュー作「光ラズノナヨ 竹」が電子書籍で配信中。NHK・BSプレミアム「七人のコント侍」(金曜午後10時)、NHKラジオ第2「高校講座/保健体育」(水曜午後8時10 分)、BS日テレ「久米書店~ヨクわかる!話題の一冊」(日曜午後6時)、BSジャパン「にっぽん真発見」(日曜午後9時)に出演中。書き下ろしエッセー 集「どうしよう」(マガジンハウス)も好評発売中。