壇蜜のもっとハァハァしてる? [ぴんぼけ]
あなたは忘れないでくださいね【拡大】
物忘れがひどく、大事なことからどんどん忘れていきます。まったく自慢になっていないので、「ここで豪語されても」と読者の方々が困ってしまいそうですね。
どれくらい「大事なことを忘れる」かというと、現在の自宅にある郵便受けのカギはダイヤル式で右と左に何回か回すのですが、覚えるまでに1カ月かかった程です。
常に右と左の番号あわせを逆にしたり、回す回数が多すぎたり、少なすぎたりと「困難」に直面し、毎回携帯電話に保存した「右~回、左~回」というメモ画像(自分で写メをとりました)を見ながら、回すという日々を送ってきました。
最近では、誰にどう注意されても「忘れないでいる」ことは無理なのかもと判断して、記憶力をどうにかすることに見切りをつけています。
人間切羽詰まれば、何とかしようと思うでしょうから、思い出したときに「未来の私」が何とかしてくれると期待したほうが懸命かと思います。
実際、ここまで生存してきたという実績もありますし…。命と生活に関わること以外は忘れてもそうそう大事にはならないような気もします。
信頼は失われてしまうかもしれませんが、すでにあまり信用されていないので、これも大した問題ではないようです(私のなかでは)。
以前、記憶力の良いしっかり者とお付き合いをしたこともあります。人間は自分にないものを人に求めるという説もあったので、「しっかりしているところが好き」と頼もしく感じ、しばらく一緒にいました。
しかし時間がたつにつれ、彼は私の忘れっぽさを「しっかり記憶し、それをなじり矯正しようとする」タイプの「しっかり者」とわかり、毎回のように衝突。結局けんか別れしてしまいました。
謝る勇気もなく、そのままご破算。しっかり者にも種類があるのだと気づいた瞬間でした。
いつか出会う恋人や配偶者には、私の忘れっぽさを「フォローするしっかり者」は特に所望しませんが、夜、酔っぱらっても自力で家に戻れる程度の「しっかり者」でいてほしいなと思います。最近何かと物騒なので。
■壇蜜(だん・みつ) 1980年12月3日生まれ、秋田県横手市出身。本名・齋藤支靜加。158センチ、B85・W60・H89。昭和女子大卒。小説デビュー作「光ラズノナヨ 竹」が電子書籍で配信中。2017年1月スタートのNHK「精霊の守り人シーズン2」に出演決定。NHK・BSプレミアム「七人のコント侍」(金曜午後 10時)、NHKラジオ第2「高校講座/保健体育」(水曜午後8時10分)などに出演中。